MNEMOさんが作っている、GD-ROMドライブをUSB Memoryで代替するためのハードウェアです。
最初に書いておきますが、当方の環境では動きませんでした。動きました。
ドリームキャストを3台程試してみましたが、いずれもダメ。VA0×2、VA×1で試しております。
原因はUSB Memoryでした。詳細は後ほど
本体は、既存のGD-ROMドライブを外してこちらを取り付けます。公式サイトでは動画での紹介ばかりでドキュメントとしての説明が無くわかりにくいです。
基本的には、GD-ROMを外して、GD-ROMを取り付けていた金属筐体と、Dreamcastのドライブ開閉判定スイッチだけ再利用します。
スイッチについては、ハンダ取り等を使って、ドライブ基板から外して、USB-GDROMに付け替えを行います。
こんな感じに。
USB-GDROMは
(うちでは動いていませんが)VA0,VA1とどちらでも動くとのこと。
Dreamcastを選ばないのは非常に助かります。
おそらく、世に出ているDreamcastはVA0の方が多いと思います。うちではVA0が4台。VA1が3台と言った構成です。
USB-GDROMの入手は公式サイトで行われている通販で入手します。
注文フォームがありますので、住所、paypalアカウント等を入力します。
私の場合は、まだメールでの注文だった時でしたが、注文をしてから4週間程度後にpaypalアカウントへの請求がありました。
支払後、1週間程度後にモスクワから発送され、10日あまりで届きました。ただ、発送したという連絡も、追跡番号も知らせてはもらえませんでした。
価格は200ドル弱。バージョンですとか、送付期間(?)で若干異なります。GDEMUと比べると結構いい値段です。
送付パッケージはこんな感じ
中の梱包は…
まあ、封筒にプチプチが付いているのでいいのですが、安い感じです。。。
USB-GDROMの導入メリット
GDEMUのメリットと被りますが、
・一番故障しやすいGD-ROMドライブを使用しない
USB-GDROMならではのメリットとして、フォルダ名は任意(日本語使うと文字化けします)でもokと言うのがあります。
ファイル選択画面で、フォルダ名が普通に表示されますので、GDEMUの様にGDMENUの設定を行うような手間はありません。
また、Disc開閉ボタンに対応していると言うのもGDEMUには無いメリットになります。これによりチートコードが入れやすい(?)かも知れません。
逆にGDEMUと比べてのデメリットもあります。
・強制VGA出力モードが無い
私にとってはこれは致命的な欠点です。例えばサクラ大戦は非公式にVGAモードに対応しており、ゲーム起動途中でTVモードからVGAモードに切り替えることで、VGA画面に映すことができます。
USB-GDROMではDiscそのままの仕様で、この切り替えを行わなければなりません。対して、GDEMUでは非公式VGA対応ゲームは意識することなく、VGA起動(強制VGAモード)が出来ますので、普段VGAモードを使っている身にとっては強制VGAモードが無いのは少々厳しいものがあります。
…が、、、動きません動きました!(その顛末)
USB-GDROMをセットし、Dreamcastを起動すると、USB-GDROMのファイル選択画面が表示され、ゲームイメージを選択することができます。
選択すると、Dreamcastが再起動し、Dreamcastロゴ、SEGAロゴが表示され…、またリセットされてしまい、延々とこのくり返しでゲームが始まりませんでした。
手持ちのどのソフトを使っても同じで、開発元に問い合わせをしてみましたが、USB MemoryのFAT32フォーマット、ファームウェアのアップデートの指示のみで、状況は変わりませんでした。
更に開発元と連絡を取ると、FAT32フォーマットの際のcluster sizeの指定がありました。
これを実施したところ、ようやく動くようになりました。
開発元の指示を書いておきます。
・フォーマッタは開発元オススメの
FAT32 FORMATを使用
・クラスターサイズを65536bytesとする
一応、これによりTranscend 8GB,32GB、Silicon Power 32GB,PQI 16GB、SUPER TALENT 128GBで動きました。
USB Memoryは新品をそのまま使っても認識されない…と言うことで、意外とUSB Memoryに対してシビアなハードウェアでした。
こういう状況で、USB-HDDでは動くのか?と少々心配ではありますが、そちらは試しておりません。公式サイトにはHDD用の追加ファイルが掲載されてはいます。
それにしても、USB-GDROMはドキュメントが少なすぎますね。ネット上にUSB-GDROMの情報は殆どありません。それが敷居の高さにつながっているように思います。
一回動いてしまえばUSB-GDROMは設定が簡単です。USB Memoryに適当にフォルダを作って、そこにリッピングしたイメージを突っ込むだけ。フォルダの階層も自由。GDEMUの様にフォルダ構成を意識する必要は一切必要ありません。
しかし、値段は高いですね。GDEMUと比較すると日本円で1万円は高いでしょうか。そうは言っても、GDEMUを日本の代理店で買うことを考えると、USB-GDROMの方が安いものです。
また、GDEMUは年に2回程度、それも1日と持たない通販受付しか無いことと比べると、入手難易度は低いと思います。
USB-GDROMとGDEMUの比較
USB-GDROMの公式サイトには、USB-GDROMとGDEMUの
比較ページがありますが、少々盛っていますので、当方の所感をまとめておきます。
項目名 | USB-GDROM | GDEMU |
使用メディア |
USBメモリ(公称2TBまで) |
SDカード(256GB位までの実績あり) |
使用可能ハード |
VA0,VA1 |
VA1 |
フォルダ構成 |
自由 階層化可能 |
数字フォルダ固定 |
ファイル名 |
拡張子のみ固定 |
ファイル名固定 |
Disc開閉の扱い |
可能 |
不可 |
リージョンフリー |
可能 |
可能 |
強制VGAモード |
不可 |
可能 |
価格(公式) |
25,000円程度 |
15,000円程度 |
入手難度 |
常時可能 |
年数回の通販(1日もたない) |